四字熟語

竹馬の友とは?由来から例文まで丸ごと解説


「竹馬の友」という言葉を目にすると、何となく「幼なじみ」のことだろうと想像できる一方で、正確な意味や由来、どのような場面で使うのが適切なのかは曖昧になりやすいと思われます。

また、読み方を「たけうまのとも」と誤読してしまったり、単なる「昔からの知人」と同じ感覚で使ってしまったりすると、文章の印象が不自然になる可能性があります。

この記事では、竹馬の友の意味を基本から整理し、中国の史書に由来する背景、現代日本語で定着したニュアンス、会話やビジネス文書での無理のない使い方まで、段階的に解説します。

例文も複数提示しますので、読み終えた頃には「この場面なら使える」「この言い方は避けたほうがよい」と判断しやすくなると考えられます。

竹馬の友は「幼い頃からの親しい友人」を表す言葉です

竹馬の友(ちくばのとも)とは、幼い頃から一緒に遊んだ幼なじみを指す言葉です。

単に「昔から知っている人」というよりも、子どもの頃の遊びや生活圏が重なるほど近い距離で育ち、長い時間を共有してきた相手を表す場合に用いられます。

現代日本語では、多くの場合、相手との信頼関係や親密さを前向きに示す表現として理解されます。

一方で、由来となった原典の文脈には、友好だけでなく「対抗意識」や「比較」の要素が含まれていたとされます。

そのため、文章の狙いによっては、親しさだけでなく「古くから互いを強く意識してきた関係」を暗に示す表現として読まれる可能性もあります。

「竹馬の友」の意味が定着した背景には中国の故事があります

「竹馬」とは何を指すのか

まず「竹馬」とは、竹の棒を馬に見立てて遊ぶ、子どもの遊具・玩具を指します。

現代の「竹馬(たけうま)」という遊具のイメージと混同されやすいのですが、この成語での竹馬は「竹の棒をまたいで馬に見立てる遊び」を含む概念として説明されることが多いです。

このため、竹馬の友は「子どもの頃に竹馬で遊ぶほど幼い時期からの友人」というニュアンスにつながります。

出典は『晋書・殷浩伝』とされています

竹馬の友の出典は、中国東晋の史書である『晋書(しんじょ)・殷浩伝(いんこうでん)』とされています。

リサーチ結果では、東晋の桓温(かんおん)が、政敵である殷浩(いんこう)と並び称される状況を快く思わず、幼少期の逸話を持ち出して自分の優位を主張した故事が紹介されています。

具体的には「自分が捨てた竹馬を殷浩が拾って遊んでいた」といった趣旨の言い回しを通じて、「自分のほうが上だ」と示そうとした文脈があったとされています。

「親しい幼なじみ」だけではない原典の含意

現代日本語の竹馬の友は、温かい友情の言葉として扱われることが一般的です。

しかし原典の要素に注目すると、そこには同時代の比較や競争、あるいはライバル視のようなニュアンスが含まれていた可能性があります。

この点は、現代の用法と完全に一致するというよりも、日本語として取り入れられる過程で「幼い頃からの友」という分かりやすい核が強調され、定着したと理解すると整理しやすいと思われます。

読み方は「ちくばのとも」で、「たけうまのとも」ではありません

竹馬の友は「ちくばのとも」と読みます。

「竹馬」を日常語の感覚で読むと「たけうま」と読んでしまうため、誤読が起こりやすい表現です。

読み方を誤ると、会話ではもちろん、プレゼンテーションやスピーチでも言葉の印象が乱れやすくなります。

文章で用いる場合も、読み仮名を添えるかどうかを検討すると丁寧です。

とくに社内報、挨拶文、式辞など改まった媒体では、初出で「竹馬の友(ちくばのとも)」のように示す運用が適していると考えられます。

使う場面は「幼少期からの深い縁」を伝えたいときです

「長い付き合い」を端的に格調高く示せます

竹馬の友は、幼少期からの関係を一語で示せるため、文章表現としての密度が高い言葉です。

とくに、人物紹介や推薦文、プロフィール文で「長い付き合い」と「信頼」を同時に伝えたい場面で有効です。

同じ内容を平易に書くと文章が長くなりがちですが、竹馬の友を用いると、簡潔に格調を持たせられると考えられます。

互いに切磋琢磨する関係にも用いられる場合があります

リサーチ結果では、現代でも「ビジネスパートナー」や「ライバル」を指す使い方が見られるとされています。

これは、幼少期からの関係がそのまま大人になっても続き、友人であると同時に競争相手である、という現実の関係性を表す際に便利だからだと思われます。

ただし、聞き手が「竹馬の友=仲の良い幼なじみ」と強く認識している場合、競争の要素を意図しても伝わらない可能性があります。

そのため、ライバル関係を含めたいときは「竹馬の友であり、良きライバルでもあります」のように補足する書き方が安全です。

単なる「古い知人」とは区別されます

竹馬の友は、時間の長さだけでなく「幼い頃から」という起点が重要です。

大学以降に知り合った相手や、社会人になってから長く付き合っている相手を指して使うと、厳密にはずれが生じる可能性があります。

もちろん言葉は時代とともに広がる側面がありますが、誤用と受け止められるリスクを避けるなら、幼少期からの相手に絞って使うのが無難です。
 

竹馬の友とは?由来から例文まで丸ごと解説

例文でわかる「竹馬の友」の自然な使い方

日常会話での例文

日常会話では、少し改まった響きがあるため、場面に応じて使うと効果的です。

  • 「Aさんとは竹馬の友ですので、久しぶりに会ってもすぐに昔の感覚に戻れます。」

  • 「Bさんとは竹馬の友で、子どもの頃の思い出を話し始めると時間が足りないと感じます。」

  • 「Cさんは竹馬の友ですが、いまは別々の土地で暮らしています。」

このように、「どれほど古い関係か」を短く示したいときに適しています。

同時に、過度に多用すると硬い印象になりやすいため、普段は「幼なじみ」と言い換える選択肢も検討するとよいと思われます。

スピーチ・挨拶での例文

結婚式、送別会、周年行事などの挨拶では、竹馬の友は相性が良い表現です。

話し手の品位を保ちつつ、対象者との関係の深さを示せます。

  • 「新郎のDさんとは竹馬の友として、幼い頃から節目ごとに励まし合ってきました。」

  • 「Eさんとは竹馬の友で、学生時代の努力を間近で見てきた一人です。」

  • 「本日は、竹馬の友であるFさんの新たな門出に立ち会えることを嬉しく思います。」

なお、スピーチでは読み方を誤ると目立ちやすいです。

事前に「ちくばのとも」と発音確認をしておくことが望ましいと考えられます。

ビジネス文章・紹介文での例文

ビジネス文章では、私的な関係性をどこまで出すかが論点になりやすいです。

そのため、目的に応じて、親密さを強調しすぎない表現設計が必要です。

  • 「Gさんは私の竹馬の友であると同時に、長年にわたり仕事でも協働してきたパートナーです。」

  • 「Hさんとは竹馬の友の関係ですが、案件においては公平性を重視して判断してきました。」

  • 「Iさんは竹馬の友として互いに切磋琢磨してきた存在で、現在は別分野で活躍されています。」

特に利害関係が絡む紹介では、「公平性」「客観性」への配慮を添えると、読み手の納得感が高まりやすいと思われます。

SNS・カジュアル文脈での例文

SNSなど短文の場でも使えますが、漢語的で硬い印象が出ることがあります。

そのため、文の長さや全体のトーンに合わせる工夫が必要です。

  • 「久々に竹馬の友と再会しました。近況を聞けて安心しました。」

  • 「竹馬の友と話すと、当時の景色が自然に思い出されます。」

  • 「竹馬の友の挑戦に刺激を受けています。私も学び直しを続けたいと思います。」

文章を柔らかくしたい場合は、「幼なじみ」と併用する書き方も選べます。

たとえば「幼なじみ、いわゆる竹馬の友です」のように補足すると、意味が伝わりやすくなります。

類語・関連表現を知ると表現の幅が広がります

類語は「幼なじみ」「騎竹の交わり」などです

竹馬の友に近い表現として、次のような言い回しが挙げられます。

  • 幼なじみ:日常的で最も通じやすい言い方です。

  • 騎竹の交わり(きちくのまじわり):竹にまたがって遊ぶ幼少期の交友を表す成語で、竹馬の友と近い関係にあります。

  • 鳩車竹馬の友(きゅうしゃちくばのとも):幼児の遊具に由来する表現で、同様に幼い頃からの友を指す言い方として紹介されることがあります。

文章の格や媒体に応じて、平易さと格調のバランスを取ることが重要です。

近いようで異なる言葉に注意が必要です

たとえば「旧友」は昔からの友人全般を指し、幼少期に限定されません。

「盟友」は共通の目的で結びついた強い協力関係を示し、政治やスポーツの文脈で使われやすいです。

「親友」は親密さを強調しますが、出会いの時期は問いません。

このように、似た言葉でも焦点が異なるため、文脈に応じて選ぶと表現が正確になります。

誤用を避けるために押さえたいポイント

「昔からの知人」に広げすぎないことが無難です

竹馬の友は「幼少期からの交友」という要素が核にあります。

そのため、社会人になってから知り合った相手を指して使うと、読者や聞き手によっては違和感が生じる可能性があります。

もし「長年の付き合い」を言いたいだけなら、「旧友」「長年の友人」「古くからの知人」などの表現が適している場合があります。

読み方と表記ゆれに気を配ることが重要です

前述の通り、読み方は「ちくばのとも」です。

表記としては「竹馬の友」で統一し、必要に応じて初出に読み仮名を添えると丁寧です。

また、資料や原稿で「竹馬のとも」「竹馬の友人」などの揺れがあると、読み手に引っかかりを与える可能性があります。

公開前に表記統一を確認することが望ましいと考えられます。

親密さの強調が不適切な場面もあります

竹馬の友は、関係性の近さを一気に伝える力があります。

一方で、採用・評価・取引など利害が絡む場面では、「身内の関係」と受け止められ、透明性に疑問を持たれる可能性があります。

その場合は、「幼なじみですが、判断は規程に基づき行っています」といった補足を加えるか、別の表現にする配慮が現実的です。

竹馬の友は「長い時間を共有した関係」を端正に伝える言葉です

竹馬の友は、幼い頃から一緒に遊んだ友人、すなわち幼なじみを表す言葉です。

出典は中国の史書『晋書・殷浩伝』とされ、桓温さんと殷浩さんをめぐる故事に由来すると説明されています。

現代日本語では、信頼関係や親密さを前向きに示す場面で使われることが多い一方、原典には比較や対抗意識の含みがあったとも言われています。

また、読み方は「ちくばのとも」であり、誤読しやすい点にも注意が必要です。

会話、挨拶、文章、ビジネス紹介などで用いる際は、「幼少期から」の要素と、場面に応じた距離感を意識すると、表現の正確さが高まると考えられます。

言葉の背景を知ると、関係性の表現がより正確になります

竹馬の友という言葉は、短い表現で関係性の深さを伝えられる一方、読み方や由来を知らないと使いどころが難しい面もあります。

もし身近に「幼い頃からの友人」がいる場合は、紹介文や挨拶、近況報告などで、竹馬の友を一度試してみるとよいと思われます。

その際は、「ちくばのとも」という読み方と、「幼少期からの友」という中心的な意味を押さえたうえで、相手との関係を丁寧に言語化することが大切です。

言葉を正確に選べるようになると、人間関係の説明が過不足なく伝わり、文章全体の信頼感も高まりやすいと考えられます。